チームラボの猪子氏がTEDxFukuokaで紹介した、日本と西洋での空間認識の違いについての話がとてもおもしろかったので紹介。

マリオはなぜ世界でヒットしたのか? チームラボ・猪子氏が語る、日本的空間認識とクリエイティビティの関係性

プレゼンテーションの内容を省略すると、

西洋の空間認識だと、パースペクティブを意識する。 よって、絵の登場人物になりきると視点が変わって絵の全体を意識しなくなる。絵の全体の意識が変わる、と言う方が適切なのかもしれない。

日本の空間認識だと、レイヤーで物を見て、重ねて表現する。 絵の登場人物になりきっても、絵の認識が変わらず、絵の全体を意識し続ける。

これが、日本が産んだマリオやドラクエみたいなプラットフォーマーや、トップダウンRPGなどの表現を作ったゲームの原点で、アメリカではもっと登場人物の視点で遊ぶFPSなどが流行りやすい。

とのこと。

ハードのスペックで3Dの表現ができなかったことも大きい、と想像しつつも、とても興味深い話。

Oculus Rift 用に開発中のLucky’s Taleの話を思い出した。

Lucky’s TaleはVR機能を活かした3Dのプラットフォーマーなのだが、自分が主人公になりきるわけではない。キャラクターの視点と自分の視点は完全に別で、自分が3Dの世界の中で、主人公の隣に居るという見せ方。

開発者曰く、たくさんの案をとにかく作りまくっているうちに偶然出来上がったものだったが、少し遊んでみると体験の斬新さに全員が驚いた、とのこと。

上の話に合わせると、VRなのでパースペクティブで入り込むのはほぼ必須として、それでもマリオのようにキャラと空間の全体の絵を意識し続けれるような、全く新しい形になっているような気がする。おそらく実際遊んでみないと体験を想像できないと思うので、リリースが楽しみだ。